読むと役立つ連載コラム

鈴木税理士事務所 税理士 鈴木久美子

はじめまして大阪府堺市の税理士 鈴木久美子です。
会計事務所しか勤務したことのない税理士さんと違って、私は中小企業での経理を経験し、資金繰りの重要性を肌で感じて参りました。
中小企業では、損益(儲け)は理解できても資金との関連性には無頓着な経営者の確率が高く、そのために資金がなくなって倒産する確率も当然ですが高いです。

このコラムでは単に資金繰りのノウハウだけでなく、
経営(事業を継続すること)の視点も合わせて述べて参ります。

資金繰りを制する者は経営も制す  鈴木税理士事務所 税理士 鈴木久美子

第三回 資金の在庫はどうやって作るのか?

資金の在庫はどうやって作るのか?収入を増やし、支払いを減らせば資金は増えます。 簡単やん!と思いがちですが実は、肝心なのは頭金と順序です。

収入が先で支払いが後なら、その差額だけ資金が貯まります。 ある程度貯まったところでさらに収入が増えるビジネスを展開する。 初期投資が不要な業種なら設立費用程度の頭金でスタートできます。 支払いが先行する場合は収入(入金)が追いつくまで先行支払いする金額分だけ余分に頭金が必要になります。

設備投資資金や運転資金を融資で賄うと少ない自己資金でもビジネスをスタートすることができます。 借りた資金でビジネスを始めるときは目標利益は高くなることを知っておくべきです。 達成できれば資金は増えるのですから実現可能なビジネスならゴーサインです。

こうして順調に利益が出て資金の在庫が増えればまた金融機関が追加融資のお誘いをかけてまいります。
この資金を使ってさらに利益が出て資金が増えれば借入金は減り、現金預金が借入金以上になれば実質的に無借金経営が実現します。 融資がテコ(レバレッジ)の効果を生むというわけです。

この数年、金融機関が融資に積極的であったため、実際に実現した会社もあります。 もっとも、返済資金を捻出するだけの利益が出せなければ逆効果となりますが・・・。

利益が出ない状態になったときに資金の在庫があればすぐに潰れることはありませんが、 そのままズルズルと赤字が続けば営業活動で生じたキャッシュの不足を借入で補てんする状態になります。
借入が増えれば返済額も増え、ついには借金を返すためにまた借金を繰り返し、いつまでたっても減るどころか雪だるまのように増え続けることになります。

借りた金で金を返す事態を引き起こさないためには利益を出し続ける経営努力と好不況の波に耐えうる頭金(余裕資金)を持つこと、 そしてそれを会計数値で確認しながら経営判断していくことが大切です。

次回は、「第四回 融資を利用しない資金繰り法」をお送りします。